インバウンド

【データで見る】訪日韓国人観光客の特徴を世界一分かりやすく解説!

2024年12月4日

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2024年6月の訪日外国人旅行者数(推計値)は2019年比8.9%増の313万5600人で、単月で過去最高を記録しました。
新型コロナウイルス感染症が5類に移行して以降、インバウンド市場はコロナ前を上回る勢いで急成長しています。

そうした中で、特に急増しているのが「韓国人観光客」です。
韓国人観光客はFIT(個人旅行)化が進んでおり、ニーズも多様化しているため、特徴を知っておくことは必要不可欠です。

そこで今回は、「韓国人観光客の特徴」について、世界一分かりやすく解説していきます!
この記事だけ読めばOK!というくらいに網羅していきますので、ぜひ最後までご覧ください!

データだけでは分からない韓国人観光客の特徴も解説いたします!

日本に来ている韓国人観光客の実態とは?

まずは、韓国人観光客の訪日状況についてまとめてみます!

・訪日外国人観光客の国別で、第1位となっている
(JNTO(日本政府観光局)の「訪日外客数(2024年9月推計値)」参考)
・他の国と比較して、滞在日数が短く、消費額も少ない傾向がある
・客層としては若年層(20代)が目立ち、友人との旅行が多い
・「福岡県」への訪問率が、他の国と比較して高い

訪日観光客数

訪日韓国人観光客数は、月平均で72万人となっており、国別ランキング1位となっています。


観光客数の増加には様々な要因がありますが、済州=成田間の復便、仁川=静岡間の増便等もあって、日本への直行便数が前年を上回っていることも関係していると考えています。
韓国航空各社は、人気の日本路線を今後も増便・拡大予定としており、今後も日本を訪れる韓国人が増えることが期待されています。

滞在日数

韓国人観光客の滞在日数は、「4〜6日」が最も多く、ついで「3日以内」となっています。
9割近くが「一週間以内の滞在」となっているのが特徴です。

男女比・年齢比

訪日韓国人観光客の性別・年齢別では、男性が多く、20代が圧倒的に多いのが特徴です。
韓国の人口分布を見ると、20代が約30%を占めているため、人口的な理由も考えられます。

来訪回数

訪日韓国人の訪日回数を見ると、リピートが7割近くを占めるものの、意外と1回目の方も多いことが分かります。
〜20代前半の層では、初めて日本を訪れる方が多く、大都市狙いかつ比較的低予算な旅行が多いことが特徴です。

1人あたりの旅行支出

訪日韓国人の消費単価は86,140円と低く、他の国に比べて少ないのは、平均滞在日数が短いことが要因です。
また、福岡や大阪など近場でのショッピングやグルメを楽しむ短期旅行が主流であるため、高額な宿泊費や長期旅行での支出、日本国内での交通費が少ない傾向があります

同行者

訪日韓国人は、他の国と比較して「友人との旅行」が多いことが特徴です。
日本政府観光局(JNTO)レポートでも、”韓国人訪日客は若年層が多く、彼らの旅行形態として「友人との旅行」が特徴的である”と示されています。

旅行形態

訪日韓国人の旅行形態で84.7%が個人手配であることは、団体旅行から個人旅行(FIT化)への移行が進んでいることを示しています。
この背景には、LCCの普及や旅行プランを自由に選べるオンライン予約サービスの充実が挙げられます。
韓国人観光客は、短期旅行を好みつつ、個人の趣味や関心に合った体験型観光やSNS映えするスポットへのニーズが高まっています。

人気観光地

福岡県は、訪日韓国人にとって特に人気の高い地域として知られています。
地理的な近さから、短時間で渡航可能で交通費が安い点だけでなく、グルメやショッピングスポットが充実しており、天神や博多での買い物、郷土料理が楽しめることも人気の理由です。

最近では、大濠公園や、「如水庵」の大福などの人気が高まっています。

大濠公園|水と緑のオアシス
大濠公園|水と緑のオアシス

福岡市中心にある市民の憩いの場「大濠公園」の公式サイトです。

www.ohorikouen.jp

おふく大福|如水庵のおふく大福ブランドサイト
おふく大福|如水庵のおふく大福ブランドサイト

如水庵のフルーツ大福「おふく大福」ブランドサイト。博多の地でご愛顧いただいた如水庵が、甘くて旨みたっぷりの餡やフルーツを包んだ本当においしいフルーツ大福を作りました。

ofuku.josuian.jp

人気のお土産

医薬品では、「ロイヒつぼ膏(こう)」が特に人気です。
「ロイヒつぼ膏」は、絆創膏やセロテープなどで有名なニチバンが発売する温感貼り薬です。
日本人にはあまり聞きなれないですが、最初に発売されたのは1932年で、ロングセラー商品となっています。

空港の利用数ランキング

関西空港、成田空港、福岡空港が特に多く利用されている理由は、それぞれの地理的特性と人気観光地へのアクセス性にあります。
関西空港は大阪・京都・神戸への玄関口として、成田空港は首都圏観光や東京へのアクセスとして、福岡空港は地理的な近さから短時間で渡航可能で、買い物やグルメを楽しむ韓国人旅行者に人気です。

韓国でよく使われている検索エンジン
韓国でよく使われているSNS

韓国でよく使われるSNSとしては、カカオトークが圧倒的なシェアを誇ります。これはメッセージングアプリとしてだけでなく、電子決済やショッピング、コンテンツ共有機能も持つスーパーアプリとして普及しています。
また、InstagramやFacebookも若年層を中心に人気が高く、特に写真や動画で情報を共有したいユーザーに支持されています。

出発前の情報源ランキング

韓国の歴史・特徴

名称大韓民国/Republic of Korea
人口5184万人 (2020年)
言語韓国語(ハングル)ほか
日本との時差±0時間
1人あたりのGDP3万1,849米ドル
訪日客数約707万人(第1位)
学校の長期休暇12月下旬〜1月初旬の約20日間の冬季休暇
2月中旬〜の約15日間の春季休暇
秋夕(チュソク/9月)という3日程度の祝日があるが、この期間は家族で過ごすことが多く、訪日観光客増加には影響が少ない。
訪日旅行のピーク12月(78万人)、1月(85万人)、2月(82万人)
フライト時間約2時間〜2時間30分程度
韓国と日本の繋がり

韓国と日本は、古くから文化や経済の交流を通じて深いつながりを築いてきました。
歴史を振り返ると、古代には朝鮮半島から日本に稲作や鉄器技術、仏教が伝わり、日本文化の形成に大きな影響を与えました。中世には交易や交流が盛んに行われ、江戸時代には朝鮮通信使が両国の友好の象徴として派遣されました。近現代には複雑な歴史を経験しましたが、戦後には経済的結びつきが強化され、特に1998年の文化開放を機に、両国の相互理解が深まりました。

現在、韓国は訪日観光客数でトップクラスを占め、日本の観光業界にとって重要な市場となっています。
地理的な近さと多様なフライトにより短期旅行がしやすい韓国人観光客は、ショッピング、グルメ、文化体験を目的に日本を訪れます。

訪日韓国人の特徴

訪日韓国人観光客にはいくつかの特徴があります。
多くの韓国人観光客は、ショッピングやグルメ、観光地巡りを重視し、特に短期間で効率的に旅行を楽しむ傾向があります。
特に、日本の都市部、東京や大阪、福岡などが特に人気で、SNSを活用して目的地やおすすめスポットを情報収集しています​。
加えて、日本の製品やサービスの品質に対して高い期待を持っており、特に化粧品やファッション、食品などの購入が盛んです。

一方で、旅行計画に柔軟性が求められることがあり、予定の変更がよくあります。
韓国では多忙な日常生活が影響して、計画的に旅行する一方で、突発的な予定変更や直前のキャンセルが発生することもあります。
また、韓国からの観光客は個人旅行(FIT)を選ぶことが多く、自由度の高い旅行スタイルを好みます。場合によっては不確定な要素が出てくることもあるので、受け入れには柔軟性が必要です。

訪日韓国人の特徴を掴んでいこう!

訪日韓国人観光客には若い人が多く、これからが期待される重要市場です。
リピーターになってくれれば、新たな日本を知りたいと感じ、「地方」に対しても訪日韓国人観光客がたくさん来てくれる可能性が高いです。
また、買い物を目的にする人も多いため、地域の技術や特産品を活用した魅力的な商品開発にも視野にいれてみましょう。

「外国人は”非日常”を楽しみに訪日する」
その”非日常”には、日本の伝統的な文化だけでなく、日本人には当たり前の文化も含まれています。

自分の地域に、外国人にとってどんな”非日常”があるのか。
それが、「行きたい!」と思うほど強い欲求を生み出すものか。

を考えていく必要があります。
そのためには、ターゲットとなる人のニーズや特徴を正しく把握することが必要です。

当サイトでは、外国人観光客の気持ちをしっかり掴むインバウンドビジネスの参考になる様々な調査を、今後も行ってまいります。

※観光ONEでは、情報の提供を目的としており、公平性を心がけて執筆しています。
特定の国、組織、政策、または個人を擁護したり、批判したりする意図は一切ありません。
また、記事内容に誤りや著作権などの侵害がある場合は、速やかに対応いたしますので、お問い合わせよりご連絡ください。

  • この記事を書いた人

上野 颯

添乗員・観光イベントの企画者

1998年 愛知県一宮市生まれ、岐阜市育ち
中学生で最年少岐阜市まちなか案内人デビュー
2017年に地元の旅行会社に入社。
カリスマ添乗員・平田さんに学びながら、ツアーの企画・添乗に従事。
2019年には「添乗員上野と行くツアー」初企画
2020年に、コロナ禍で旅行予約が0になったことを機に、観光DXの重要性を感じ、IT技術を広く習得
2023年、株式会社aini-kuを設立。
公立高校 商業科(観光ビジネス)臨時講師、観光コンテンツの企画、バスツアーの企画などを行っています。

このサイトでは、観光業界向けの情報はもちろん、旅行者に役立つ情報も発信していきます!

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