インバウンド

【データで見る】愛知県のインバウンド市場を徹底解説!外国人観光客の訪問ルート・宿泊状況・最新トレンド

2025年3月20日

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愛知県のインバウンド市場は近年、急速に拡大しています。
名古屋を中心に、歴史的名所やグルメ、テーマパークなど多彩な魅力が外国人観光客を引きつけています。

そこで本記事では、最新データをもとに、訪問ルートや宿泊状況、人気の観光スポットを徹底分析。
さらに、国別の傾向や最新トレンドも紹介し、愛知県がインバウンド対策で注目すべきポイントを明らかにしていきます!

愛知県のインバウンド市場概要

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愛知県のインバウンド 人気観光地

名古屋城

写真提供:(公財)名古屋観光コンベンションビューロー
※イメージ

名古屋城は、1615年に徳川家康が築いた名古屋を代表する名城で、金のシャチホコが象徴的です。復元された本丸御殿では、日本の伝統建築を体感でき、外国人向けの多言語ガイドも充実。桜や紅葉の名所としても人気です。
「名古屋おもてなし武将隊」の演武や甲冑体験が楽しめ、SNS映えスポットとしても注目されています。

犬山城

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犬山城は、1537年に築城された日本最古の木造天守を持つ城で、国宝に指定されています。天守からは木曽川や美しい城下町を一望でき、春の桜や秋の紅葉が映えるフォトスポットとして人気です。
周辺には城下町の食べ歩きや温泉なども充実しています。
名古屋から電車で約30分とアクセスも良く、名古屋城に並んで外国人観光客に人気の観光名所となっています。

大須

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大須は名古屋市中区にある食べ歩きやショッピングが楽しめる人気観光地です。
大須観音を中心に、古着店、電気街、個性的なカフェやグルメが集まり、日本の伝統とサブカルチャーが共存する独特の雰囲気が魅力です。台湾や中華料理などの国際色豊かなグルメも充実し、外国人観光客にも人気となっています。

トヨタ産業技術記念館

※イメージ

トヨタ産業技術記念館は、トヨタグループの発祥地にある博物館で、繊維機械と自動車産業の進化を体験できる施設です。実演を交えた展示やロボットのデモンストレーションがあり、技術の歴史を学ぶことができます。

ジブリパーク

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ジブリパークは、愛知県長久手市の愛・地球博記念公園内にある、スタジオジブリの世界を体験できるテーマパークです。
映画のセット再現やジブリ作品の世界観を感じる展示が特徴で、「ジブリの大倉庫」「青春の丘」「もののけの里」などのエリアがあります。

LEGOLAND Japan

※イメージ

LEGOLAND Japanは、名古屋市港区にある日本唯一のレゴのテーマパークで、子どもから大人まで楽しめる人気スポットです。
レゴブロックで作られた名古屋城などのミニチュアや、アトラクションが充実し、体験型ワークショップも人気です。隣接する「シーライフ名古屋」では海の生き物とレゴの融合を楽しめます。名古屋駅から電車で約25分とアクセスも良好で、家族連れや外国人観光客にも注目されています。

名古屋めし

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名古屋めしは、名古屋独自の個性豊かなグルメの総称で、観光客に人気のご当地グルメです。代表的な料理には、濃厚な味噌ダレが特徴の「味噌カツ」、甘辛いタレが絡む「手羽先」、ひつまぶしの食べ方が楽しい「ひつまぶし」、名古屋流の「台湾ラーメン」や「きしめん」などがあります。
味の濃さや独特の食文化が魅力で、名古屋市内の飲食店や駅周辺で手軽に楽しめるため、国内外の観光客に愛されています。

愛知県を訪れる外国人観光客数(宿泊客数)
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愛知県を訪れる外国人観光客 国籍別割合
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中国、台湾、韓国、香港など、主にアジア圏の方が多く訪れています。

愛知県を訪れる外国人観光客 消費額の割合
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外国人の行動ルート・特徴ほか

中国人観光客
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基本データ
20192024
訪問率18.4%10.8%
1人1回あたり
消費単価
39,508円69,215円
平均泊数1.6泊1.7泊

※訪問率:訪日中国人観光客の全体から、愛知県を訪れた人の割合。
※1人1回あたり消費単価:訪日中国人観光客1人あたりが愛知県で消費した金額。
※平均泊数:訪日中国人観光客が、愛知県内で宿泊した日数。
観光庁「インバウンド消費動向調査」を参照。※訪問率の2024年は1-3月期のみ。観光・レジャー目的のみ。

観光ルート・特徴

愛知県を訪れる外国人観光客の中で最も多いのが、中国人観光客です。
訪問ルートには一定の傾向があり、半数以上が「名古屋城」「名古屋駅周辺」「栄・大須周辺」を訪れています。

特に「ショッピング」や「名古屋めし」への関心が高く、お土産の購入額も大きいのが特徴です。
さらに、近年は団体ツアーから個人旅行(FIT)への移行が急速に進行。2019年10〜12月時点で約3割を占めていた団体旅行者は激減し、現在では90%以上が個人旅行となっています。
新型コロナ流行以降、一時減少した中国人観光客ですが、2024年から少しずつ回復傾向にあります。ビザ緩和の影響もあり、今後さらに増加が期待される市場です。

関西国際空港から入って、京都や奈良、大阪と一緒に巡るコースが多いです。
最近は、名古屋と岐阜だけを巡る「ゆったり旅」も人気になっています。

中国人観光客の特徴を詳しく知りたい方はこちら。

台湾人観光客
基本データ
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20192024
訪問率6.9%7.4%
1人1回あたり
消費単価
38,422円76,758円
平均泊数1.8泊2.8泊

※訪問率:訪日台湾人観光客の全体から、愛知県を訪れた人の割合。
※1人1回あたり消費単価:訪日台湾人観光客1人あたりが愛知県で消費した金額。
※平均泊数:訪日台湾人観光客が、愛知県内で宿泊した日数。
観光庁「インバウンド消費動向調査」を参照。※訪問率の2024年は1-3月期のみ。観光・レジャー目的のみ。

観光ルート・特徴

愛知県を訪れる台湾人観光客は日本へのリピーターが多く占めています。
旅行スタイルとしては個人旅行(FIT)が大半ですが、団体旅行(グループツアー)も一定の需要があり、団体向けの観光施策も依然として重要です。

また、愛知県単独ではなく、「岐阜県(白川郷・高山)」や「長野県(上高地・諏訪湖)」「富山県(立山黒部)」と組み合わせた周遊ルートが多いのが特徴です。

台湾人観光客の特徴を詳しく知りたい方はこちら。

韓国人観光客
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基本データ
20192024
訪問率1.9%3.0%
1人1回あたり
消費単価
40,128円69,040円
平均泊数2.0泊2.2泊

※訪問率:訪日韓国人観光客の全体から、愛知県を訪れた人の割合。
※1人1回あたり消費単価:訪日韓国人観光客1人あたりが愛知県で消費した金額。
※平均泊数:訪日韓国人観光客が、愛知県内で宿泊した日数。
観光庁「インバウンド消費動向調査」を参照。※訪問率の2024年は1-3月期のみ。観光・レジャー目的のみ。

観光ルート・特徴

愛知県を訪れる韓国人観光客は、日本へのリピーターが多いのが特徴です。特に20〜30代の若年層が多く、短期間で気軽に訪日できることから、週末旅行やLCC(格安航空会社)を活用した旅行が主流となっています。
また、消費額は比較的低めで、宿泊費や飲食費を抑えながら、ショッピングや観光を楽しむ傾向があります。
特にSNSや口コミの影響を受けやすく、話題のスポットや写真映えする場所が人気です。

訪問先としては、「名古屋駅周辺」「栄・大須エリア」などアクセスしやすい都市部が中心。観光目的よりも、カフェ巡りや韓国ブランドの店舗訪問といった、日常に近いスタイルの旅行が多いのも特徴です。

韓国人観光客の特徴を詳しく知りたい方はこちら。

香港人観光客
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基本データ
20192024
訪問率8.3%8.5%
1人1回あたり
消費単価
69,039円112,921円
平均泊数2.7泊4.0泊

※訪問率:訪日香港人観光客の全体から、愛知県を訪れた人の割合。
※1人1回あたり消費単価:訪日香港人観光客1人あたりが愛知県で消費した金額。
※平均泊数:訪日香港人観光客が、愛知県内で宿泊した日数。
観光庁「インバウンド消費動向調査」を参照。※訪問率の2024年は1-3月期のみ。観光・レジャー目的のみ。

観光ルート・特徴

愛知県を訪れる香港人観光客は、消費額が大きいのが特徴です。その理由として、滞在日数が比較的長いことに加え、ショッピングへの支出が多いことが挙げられます。ブランド品や日本ならではのお土産を購入する傾向が強く、免税店や百貨店も人気のスポットとなっています。

また、愛知県単独ではなく、中部地方を広範囲に巡る旅行スタイルが一般的です。名古屋や犬山とともに、「岐阜県の白川郷」「長野県の上高地」「富山県の雪の大谷」「石川県の兼六園・金沢」「静岡県の富士山」といった自然・文化を感じられる観光スポットを組み合わせるルートが人気です。

香港人観光客は、滞在期間が長く、広域観光のニーズが高い市場です。
ショッピングの魅力を訴求しつつ、愛知県を拠点とした周遊ルートの提案が集客のポイントになります。

香港人観光客の特徴を詳しく知りたい方はこちら。

タイ人観光客
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基本データ
20192024
訪問率8.6%5.4%
1人1回あたり
消費単価
10,683円45,316円
平均泊数2.8泊1.9泊

※訪問率:訪日タイ人観光客の全体から、愛知県を訪れた人の割合。
※1人1回あたり消費単価:訪日タイ人観光客1人あたりが愛知県で消費した金額。
※平均泊数:訪日タイ人観光客が、愛知県内で宿泊した日数。
観光庁「インバウンド消費動向調査」を参照。※訪問率の2024年は1-3月期のみ。観光・レジャー目的のみ。

観光ルート・特徴

愛知県を訪れるタイ人観光客は、日本へのリピーターが多く、特にファミリー層や若年層の個人旅行(FIT)が増加しています。最近では、LCC(格安航空会社)の普及により訪日がより手軽になり、観光・体験型の旅行を好む傾向が強まっています。

訪問先としては、「名古屋城」「熱田神宮」「大須商店街」などの定番観光スポットに加え、「犬山城」「明治村」などの歴史・文化スポットも人気です。特に、タイ国内で日本のアニメ・ドラマの人気が高いため、ロケ地巡りや、日本ならではの体験(和服着付け・茶道体験など)にも関心が集まっています。

また、愛知県単独ではなく、「岐阜県(白川郷・飛騨高山)」「長野県(上高地・松本城)」「静岡県(富士山・浜松)」などと組み合わせた周遊型の旅行が多く、中部地方を広範囲に巡るルートが主流です。

タイ人観光客の特徴を詳しく知りたい方はこちら。

アメリカ人観光客
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基本データ
20192024
訪問率3.3%2.3%
1人1回あたり
消費単価
28,759円43,365円
平均泊数2.8泊1.8泊

※訪問率:訪日アメリカ人観光客の全体から、愛知県を訪れた人の割合。
※1人1回あたり消費単価:訪日アメリカ人観光客1人あたりが愛知県で消費した金額。
※平均泊数:訪日アメリカ人観光客が、愛知県内で宿泊した日数。
観光庁「インバウンド消費動向調査」を参照。※訪問率の2024年は1-3月期のみ。観光・レジャー目的のみ。

観光ルート・特徴

愛知県を訪れるアメリカ人観光客は、日本の歴史・文化に関心が高く、「名古屋城」「熱田神宮」「徳川美術館」など、武士文化や伝統を感じられるスポットが人気です。さらに、「トヨタ産業技術記念館」「リニア・鉄道館」など、日本のものづくりや技術に興味を持つ層も多く訪れます。

最近では、「ジブリパーク」の存在がアメリカ人観光客の注目を集めています。特に、スタジオジブリの作品はアメリカでも高い人気を誇り、「となりのトトロ」「千と千尋の神隠し」「もののけ姫」などの世界観を体験できることから、ジブリファンにとって必訪のスポットとなりつつあります。愛・地球博記念公園内にあるこのテーマパークでは、映画の舞台を再現したエリアを巡りながら、日本独自のアニメ文化に没入できるため、長期滞在者や家族連れにも人気があります。

また、アメリカ人観光客は中部地方を広範囲に巡る旅行スタイルが一般的で、「飛騨高山」「白川郷」「松本城」といった歴史的な町並みや、自然豊かなエリアを訪れることが多いです。
さらに、「ひつまぶし」「味噌カツ」「手羽先」などの名古屋めしを楽しむ観光客も多く、日本の食文化を体験することも重要な要素となっています。

アメリカ人観光客の特徴を詳しく知りたい方はこちら。

課題

ブランディングの不足

愛知県は、圧倒的なポテンシャルを持ちながら、観光地としてのブランド力が決定的に不足していると考えています。
白川郷や高山、上高地といった世界的な観光地へ向かう外国人観光客の多くが、中部国際空港を利用します。それなのに、名古屋を「経由地」としてしか見ていません。新幹線が走り、東京や京都、富士山と連携しやすい絶好の立地にありながら、「名古屋に行きたい!」と思わせる力が決定的に足りていないのです。

私自身、各国へのインバウンドPRに関わる中で、「名古屋」の名前は世界的に知られていると感じています。
しかし、知っているだけでは意味がない。
「絶対に行きたい」「友達や家族にも勧めたい」そんな熱狂を生み出せていない。 これこそが、愛知県のインバウンド市場が抱える最大の課題だと考えます。

今、求められているのは、ただの立地の強みではない。「ここでしか体験できない!」と心を震わせるストーリーと魅力の発信だと思います。
ジブリパークがその可能性を示し始めた今、愛知の真価が問われています。

このまま「通過点」のままで終わるのか。それとも、世界中の人々に「名古屋・愛知を訪れなければならない理由」を本気で作り出すのか。
今こそ、愛知のインバウンド戦略を根本から変革する時です。

MICEの誘致の拡大

愛知県は、日本屈指の産業集積地であり、ものづくりの中心地です。
中部国際空港を擁し、新幹線や高速道路で東京・大阪・京都・富士山とも直結しているため、アクセス面では申し分ありません。さらに、世界に誇るトヨタの本拠地でもあり、MICE(国際会議・展示会・インセンティブツアー・イベント)開催地としてのポテンシャルは計り知れません。しかし、愛知県は現在、MICE誘致競争において十分に戦えていると言えるでしょうか?

答えは明白です。「開催地としての機能は揃っているものの、“愛知で開催したい”と強く選ばれる理由がない」 というのが現状です。
会場がある、交通の利便性がある、宿泊施設がある——しかし、それだけでは不十分です。世界のMICE開催地が求められているのは、「ここで開催すること自体がステータスになる」 という強烈なブランド力です。

愛知県は、ただの“便利な選択肢”ではなく、“開催することに価値が生まれる場所”にならなければなりません。
例えば、世界的な製造業の拠点であることを活かし、MICE参加者限定の工場ツアーや、最先端技術・研究と直結したネットワーキングイベントを提供することが考えられます。また、名古屋メシや武士文化といった独自の体験を、ビジネスと融合させることで、他の都市にはない魅力を創出することができます。

今、求められているのは、単なるMICE誘致ではなく、「愛知でMICEを開催することが、成功の証になる」 というブランドの確立です。
それができなければ、愛知県は今後も「利便性だけの開催地」に留まり、東京・大阪・横浜の影に埋もれ続けることになると思います。

これからの愛知県のインバウンド市場は?

愛知県のインバウンド市場は、今まさに転換期を迎えています。中部国際空港の利便性や東海道エリアとの連携を活かし、観光・MICEの両面で「選ばれる地域」へと進化することが不可欠です。ジブリパークをはじめとする新たな観光資源を強みにし、ブランド力の向上が求められます。
ただ立地に頼るのではなく、「愛知だからこそ行きたい」 と思わせる施策こそが、持続的なインバウンド成長の鍵となると信じています。

〝「通過点」ではなく、「目的地」に〟がキーワードになりそうです。

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  • この記事を書いた人

上野 颯

観光イベントプランナー・添乗員

愛知県一宮市生まれ、岐阜市育ち
中学生で最年少の観光案内人としてデビュー。
旅行会社やIT企業での経験を経て、公立高校商業科(観光ビジネス)の講師や観光戦略の立案、ローカル鉄道の列車企画・バスツアーの企画など、多岐にわたる活動を展開しています。

「観光の未来をもっと、おもしろく」をテーマに、このサイトでは観光業界で働く皆さまに役立つ情報を発信しています。

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