補助金

【2025年1月14日更新】観光庁「ブルーツーリズム推進支援事業」の公募内容について、超分かりやすくまとめました!

2025年1月14日

※記事内に広告・PRを含む場合があります

2025年1月10日、観光庁の公式サイトより、「ブルーツーリズム推進支援事業」の公募が発表されました。

今回は、ブルーツーリズム推進支援事業の公募の内容や、各申請枠の詳細、対象者、スケジュールなどを紹介します。
海の魅力を高めるブルーツーリズム推進に取り組む事業者の方は、ぜひ以下を参考にしてください。

当記事は、「令和7年度「ブルーツーリズム推進支援事業」の公募を開始します」(観光庁)をもとに観光ONEが独自にまとめたものです。

事業の目的

この事業は、ALPS処理水の海洋放出に関する風評への対策を目的としています。

2023年8月に開始された、ALPS処理水の海洋放出は、観光業にも大きな影響を及ぼしました。
この計画は、東京電力福島第一原発の汚染水を多核種除去設備(ALPS)で浄化した後、国際基準を満たした状態で海に放出するものです。
しかし、一部の人々や国では、処理水への不安から風評被害が広がっており、沿岸地域の観光客の減少に繋がっています。

観光庁では、こうしたALPS 処理水の海洋放出による風評への対策として、海の魅力を高め、国内外からの誘客と観光客の定着を図るため、ブルーツーリズムを推進する地域を支援する取り組みの一環で、「ブルーツーリズム推進支援事業」の公募を発表しました。

公募要領には、以下のように記載があります。

本事業は ALPS 処理水の海洋放出による風評への対策として、海の魅力を高めるブルーツーリズムを推進し、国内外からの誘客と観光客の定着を図ることが目的です。
そのため、ブルーツーリズムを推進する地域を公募し、当該地域における、①海水浴場等の受入環境整備、②海の魅力を体験できるコンテンツの充実、③海にフォーカスしたプロモーション、④ビーチ・マリーナ・観光船舶を対象とした環境認証(以下「ブルーフラッグ認証」という。)の取得に向けた取組を支援します。

「ブルーツーリズム推進支援事業」公募要領

補助対象

以下の要件を全て満たす者を、本補助金の補助対象事業者としています。

・観光庁の認定を受けたブルーツーリズム推進計画を策定した岩手県、宮城県、福島県及び茨城県の市町村
・観光協会及び観光庁の観光地域づくり法人(DMO)登録制度において登録された者

※詳細は公募要領をご覧ください。

補助対象となる取組

補助対象に該当する上で、下記の4つの取り組みが支援対象となります。

①海水浴場等の受入環境整備
②海の魅力を体験できるコンテンツの充実
③海にフォーカスしたプロモーション
④ブルーフラッグ認証の取得に向けた取組

海の魅力を高める取組には、海に入らないコンテンツも対象としています。

※詳細は公募要領をご覧ください。

補助額

補助額については、総事業費は、3,000万円が上限の目安となっています。
ただし、取組のうち海水浴場等の受入環境整備における施設・設備の改修を含む場合は、5,000万円を上限の目安となります。

いずれも補助率は「8/10」です。
※間接補助金の交付を行う事業については、補助対象事業者の補助額(ただし、事業の実施に要する経費の1/2を超えない額を上限とする。)の8/10以内の額とする。

補助額の確定方法についても記載があります。

補助金の額は、次に掲げる額のうち、いずれか少ない額を合算したものである。
⑴ 補助金交付決定額の内訳となる個別事業に要する額
⑵ 補助対象事業の内訳となる個別事業に要した額に8/10以内を乗じて得た額
⑶ 補助対象事業の内訳となる個別事業に要した額から、当該個別事業に係る収入額を控除した額に8/10以内を乗じて得た額

「ブルーツーリズム推進支援事業」交付要網
補助対象経費

観光庁の認定を受けたブルーツーリズム推進計画において記載された取組に係る以下の経費


⑴ 海水浴場等の受入環境整備のために必要な事業に関する経費

海水浴場等における施設・設備の改修・整備事業公衆トイレ、シャワー室、休憩所、更衣室等の施設・設備の改修や清潔機能向上に係る経費
キャッシュレス決済環境整備事業キャッシュレス決済を導入する際に必要な端末等及び付属機器の購入に要する経費、QR コード決済、クレジットカード決済等のキャッシュレス対応を可能とするシステム導入・改修に要する経費
情報掲示板設置事業海水浴場等の情報掲示板の設置に係る経費
海水浴場等における安全管理対策のために必要な事業に関する経費救護施設の改修、救護設備の整備に係る経費
人材育成に関する経費地域事業者のスキルアップ又は地域住民意識啓発セミナーの実施経費


⑵ 海の魅力を体験できるコンテンツの充実、魅力向上のために必要な事業に関する経費

体験型・滞在型コンテンツ等企画・造成・整備・改善事業体験型・滞在型コンテンツ等企画開発経費、必要な設備の整備経費、課題抽出のためのモニタリング経費、ワークショップ開催経費
旅行商品造成事業旅行商品の企画開発経費、課題抽出のためのモニターツアー経費、旅行商品造成のための旅行会社等招請経費
旅行商品の販売のために必要な事業OTA の掲載経費、販路開拓のための旅行会社の招請及び旅行会社との商談に係る費用、現地旅行エージェントの活用経費、IT を活用した予約システムの整備経費、予約システムへの旅行商品、体験型・滞在型コンテンツ等の掲載・更新に係る経費
ガイド育成事業本事業で造成するコンテンツのガイド育成経費


⑶ 海にフォーカスしたプロモーションのために必要な事業に関する経費

旅行博等イベント出展出展ブースの設置費用、事業のための旅費
広告・宣伝WEB・SNS を活用した広告経費、メディア招請経費、インフルエンサー招請経費、交通事業者等の民間事業者と連携したキャンペーンの実施経費、現地旅行エージェントを活用したプロモーション経費
プロモーション資材作成プロモーション画像・動画の作成経費、プロモーション用パンフレット類の作成経費、ブランドを象徴するロゴ等デザイン作成経費

⑷ ブルーフラッグ認証取得のために必要な事業に関する経費

海水浴場等における施設・設備のバリアフリー化に係る改修・整備公衆トイレ、シャワー室、休憩所、更衣室等の施設・設備のバリアフリー化に係る改修・整備経費
水質調査事業海水浴場の水質調査に関する経費

⑸ 上記以外の事業で、ブルーツーリズム推進のために必要な事業に関する経費

(注意!)補助対象とならない経費

・本事業に直接関係のない経費
・本事業の各種取組において補助金交付決定を受ける前に支払われた経費
・経常的な経費(運営に係る人件費及び旅費、事務所等に係る家賃、保証金、敷金、仲介手数料、光熱水費、通信料等)
・実施するイベントにおける景品等の購入費
・クーポンや乗車船等の割引原資のための経費
・国その他行政機関により別途補助金、支援金、委託費等が支給されているもの又は支給を予定されているものがある場合の経費
・次年度以降も継続した効果が見込まれず、単年度で終了する取組に係る経費(前年度以前と同様の取組も含む)
・電車、バス、タクシーなどの運行等に係る経費
・主たる目的が物品の購入と認められる事業における物品等の購入費
・車両購入費(水陸両用車椅子は除く)

海にフォーカスしたプロモーションに係る経費は、総事業費に比して5割未満となります。

※詳細は公募要領をご覧ください。

公募期間

令和7年1月10日(金)~令和7年3月7日(金)

申請の流れ

令和7年1月10日(金)〜令和7年3月7日(金)① 応募受付
令和7年5月初旬② 内定通知
令和7年5月中旬③ 交付決定・採択地域公表
令和7年5月中旬〜令和8年3月19日④ 事業実施期間

※採択地域の公表は、観光庁ホームページを予定しております。

申請書類は、観光庁のホームページよりダウンロードできます。
申請書類を記入後、ブルーツーリズム推進支援事業担当宛にメールにて送付してください。

※詳細は公募要領をご覧ください。

審査のポイント

審査のポイントは、次の5つになります。
採択の可否は有識者により行われます。

・ALPS 処理水の海洋放出による風評への対策として目指す地域の姿に対し、 各種取組の設定が適当であること。
・海水浴場および関連施設を含めた海岸周辺地域における課題、これまでの取組が具体的に示されていること。

・ブルーツーリズム推進計画を実施するための関係団体の協力が得られた体制が構築されていること。
・役割が明確化されており、また連携することによる相乗効果が見込まれること。

・実施スケジュールが具体的に提示されていること。
・年度内に取組が完了し効果が見込まれること。

・取組の内容が具体的に提示されており、その取組がブルーツーリズムの推進に繋がるものであること。
・適切な事業目標(KPI)が設定されており、事業の推進によってその値が望ましい方向に向かうこと。

・次年度以降も継続して効果が見込まれること。
・将来的に補助金に頼らず、自走していくことが可能となる事業であること。

期待される取り組みの例

・海水浴場等の受け入れ環境整備

トイレ棟の改修、案内看板の設置等、海水浴場等における施設・設備の改修・整備等を支援。

・海の魅力を体験できるコンテンツの充実

モニターツアーや商談会の実施等、海の魅力を体験できるコンテンツの造成・磨き上げを支援。

・海にフォーカスしたプロモーション

旅行博等イベントへの出展、WEB・SNSを活用した広告等、プロモーションの実施を支援。

・ビーチ等を対象とした環境認証の取得

ビーチ等の国際環境認証である「ブルーフラッグ認証」の取得に必要となる取組を支援。

注意事項

本事業では事業の目的から、対象者が限定されている点をご注意ください。

※観光ONEでは、情報の提供を目的としており、公平性を心がけて執筆しています。
特定の国、地域、組織、政策、または個人を擁護したり、批判したりする意図は一切ありません。
また、記事内容に誤りや著作権などの侵害がある場合は、速やかに対応いたしますので、お問い合わせよりご連絡ください。

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  • この記事を書いた人

上野 颯

添乗員・観光イベントプランナー

1998年 愛知県一宮市生まれ、岐阜市育ち
中学生で最年少の観光案内人としてデビュー。
旅行会社やIT企業での経験を経て、公立高校商業科(観光ビジネス)の講師や観光戦略の立案、ローカル鉄道の列車企画・バスツアーの企画など、多岐にわたる活動を展開しています。

「観光の未来をもっと、おもしろく」をテーマに、このサイトでは観光業界で働く皆さまに役立つ情報を発信しています。

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